ベンチャーぼんやり考察

ベンチャー界隈の経営、組織について悩んだり考えたりしています。40にして惑ってます。

「価値って何だろう?」といつも考えてるっぽい

Twitterで過去に「価値」って言葉をたくさん使ってる気がして検索したら、やっぱり結構使ってて、それぞれまぁ今でも同じ考えだったりするので、ちょっとまとめておこうと。久しぶりにこのブログも更新したかったし...。

 

売上が無ければ利益も出ないし、利益が出なければ会社は存続しないし、売上って大事だよねーという話。

 

「売上は大事」と言いましたが、価値の対価として売上があるので、まず価値ある商品、サービスを作らないと始まらないよね、という話。「にわとり卵」のようだけど、まずは価値ある商品が先でしょ。

で、その「価値」を価格に求めてしまうケースってのはよくある。高度に仕組み化された上での価格競争力ならまだしも、誰かの犠牲のもとに成り立つ「価格勝負」は長続きしないですよね。

 

おじさん、おばさんは自分の経験則に基づいてゴリ押ししがち。もちろんその経験則には価値はあるけど、時代も違うし、状況も違う。また、相手の性格なども考慮しないといけないので、都度最適な解を探すようにしたいものですね。
また、すごい話やすごいメソッドを聞くとすぐにチームなどにゴリ押ししちゃうケースもある。こういう場合はまずはそのメソッドなりを自分でちゃんと理解してから導入するなり、見送るなりしたいですね。

 

自分より下にドヤるのに気持ち良くなってしまう人っている。それに慢心してると、すぐに追い越されるので、日々努力を続けたいものです。

 

古いベンチャーなどに見られるケース。こういう人が出現しないように組織運営したいものですが、やっぱり出現しちゃうんですよね。

 

絶対価値を上げていきたいものです。

 

「責任取って辞めます」論にも似てるかな。やりきって結果を出す努力をするしかないですね。


「友達と話が合わない」という時期を乗り越えて現在に至る話

偶然20代に取締役とかになってしまって、学生時代や地元の友達と「仕事において直面している問題」がズレてしまった。それで「彼らとは話が合わなくなった」と思った時期もあった。けど、今は思ってない。そもそも友達とは仕事の話などしない。しなければよい。あの頃のように雑談をする。そこにズレはない。そういうのが「友達」なのかもと思った。


一方で、仕事するようになって知り合い、仲良くなった人も多い。飲みに行ったり旅行に行ったりするので友達のような気もするが、やっぱり「友達」ではない。よく考えてみると仕事の人達を「友達」と思ったこともほぼ無い。会社の人達に対してももちろん。これが良いのか悪いのかはわからないけど。


「友達」の定義は人それぞれだから、僕の意見が絶対的に正しいとは思ってない。社交的でもないし、他人に心を開かないので、そんなに多くはないが、ある程度の友達が学生時代に作れて良かったなと思う。

 

大人になってから「友達」を作るのが難しいのは、仕事や家庭などの話題が中心になってしまうから。でも共通の趣味というとこからなら新たな友達が作れそうな気はしてる。でも趣味がない。

「役員が全員反対では、その事業は時期尚早。全員賛成ではすでに手遅れ」

最近「住まい」や「暮らし」、「シェアオフィス」や「シェアアトリエ」などに興味があって、何か関連しそうな本はないかなと本屋さんで眺めてたら、なんとなく関連ありそうな本があったので読んでみました。『やっぱり気になる「住まいと暮らしビジネス」―――社会課題を解決に導く5つのアプローチ』という、タナベ経営という会社の方が書かれた本。タナベ経営って上場してるんですね。

 

 「住まい」と「暮らし」分野で業績を伸ばしている会社の紹介を中心に、業績好調の秘訣や大切にしていることなどを紹介している内容なのですが、その中でちょっと面白いエピソードがあったのでメモっておきます。

 

「役員会では全員反対しています」。誰もやらないビジネスは、「前例のないビジネス」であることから、経営資源の投入に対し皆の賛同を得られないことが往々にして起こり得ます。ヤマト運輸の『宅急便』事業も、当初は役員全員が反対だったそうです。

ある経営者いわく、「役員が全員反対では、その事業は時期尚早。全員賛成ではすでに手遅れ」「二対八で反対が上回るくらいがちょうどいいもんだ」と。

 

役員陣が皆社長と同じ視座、思考で、その結果「賛成」というのが一番良いのかもしれませんが、それはなかなか難しいし、役割というのもあるので、上記くらいが丁度良いのかもなって思う。違和感無い。

 

 

ベンチャー転職で失敗しないためうんぬんのブログがバズってたので「反応したら負け」とは思いつつ反応してみた

人材会社が書いてるブログなので、それをふまえて読んでみた方がいいと思いますが、書かれている内容は「まぁそうですね」というものなので読んでみるといいのではないでしょうか。僕達にとっては普通のことでも求職者にとっては普通じゃないことかもしれないし、けっこうそういう人が多いので、そう考えると良いエントリだったのかも。

venture-tenshoku.hatenablog.com

とは言え、ツッコミ、補足もしたくなる年頃なので「反応したら負け」感ある中ではございますが、ちょっと書いてみました。これからでかけなきゃいけないので、急いで書いたので乱文すみません。



1.「ベンチャーに行く=リスクをとる」だから給与を上げたいという考えは間違い。
給与どうこうは置いといて、ベンチャーだからリスキー、大企業や上場企業だから安全という世論があるけど、個人的にはよくわからない。「リスク」というものをどう定義するかにもよるので一概には言えないのかもしれないけど、今のご時世、ベンチャーも大企業も大差無いと思ってる。
記事には給与のことを中心に書いてるけど、給与のことが一番重要項目にある人は給与の高いとこを頑張って目指した方がいいです。そうですね、西海岸のベンチャーは給与高いらしいので、そこに受かるように頑張ってください。条件面を上昇させたいジョブホッパーは彼らの行くべき会社がある。そこに行くといいよ。


2.ベンチャーに行くならそれなりのポジションでという勘違い
「大手から転職してきたんだから、重要な役職につくのは当然」と思ってる人はいる。いるんですよ、これが。ポジション気にするんだったら起業すればいいよ。そしたら必然的に最上級の役職である「社長」になれるよ。やったね。


3.ベンチャーに行けば一攫千金とかではない。
入るタイミングにもよるますよね。また社長の方針にもよる。「10人目までのメンバー」とよく言うけど、それくらいまでならばSOとかで多少はもらえるかもしれない。
僕の前の会社は創業者が100%で始めた。そして増資のタイミングでで役員も買ったんだけど、増資時の価格なのでめちゃ高いくて、0.3%くらいしか買えませんでした。
そもそも会社がIPOやMAされない限り絵に描いた餅だし、そこを意識しすぎるとダメじゃないすかね。


4.VCが入っている=安心というほど単純ではない。
ベンチャー企業を選ぶ際には、VCが投資しているところを見ると良い、とアドバイスする人が世の中にはいます」ってホント?笑 そんな単純じゃないし、そもそも「安心」って何ですかね。


5.VCが入っていないところも優良ベンチャーが多い。
そりゃそうだ。


6.転職エージェントに求人を依頼しているかどうかは一つの指標になる。
www まぁそういう見方もできなくはないけどwww


7.フェーズ(時期)によって求人ニーズがめまぐるしく変わるので応募タイミングは大事。
これはそうですね。


8.求人サイトや募集要項上の募集ポジション以外にも可能性はあることが多い。
エージェント経由じゃなくても、面接時に「こういうポジションもあるけど」って提案することもあるし、そういうことを言ってくれてもいい。エージェント経由だろうが、他経由であろうが、面接難易度はそんなに変わらない気がするので、まずは面接までこじつけられるよう頑張ってください。


9.ベンチャーは1-2年で大きく変わるので数年以上前の情報はあてにならない。
転職エントリで「不満は無かったのですが、次のステップに!」みたいなのを書きますが、不満が無かったら辞めないし、多かれ少なかれネガティブな感情が存在してたわけで、辞めた人のコメントは概ねネガティブなのはしょうがない。そういう意見を鑑みて、自分で判断しましょう。


10.未上場企業でも経営数字を確認する方法もある。
あるけど、官報の数字だけじゃわからないことはたくさんある。そういう情報だけで判断すると失敗する気がします。

 

 

 

それでは出かけてきます。

 

目の前のサービスのことをもっと考えないと、その先の世界に到達できないんじゃないかと思う

いろんなサービスの相談を本業以外にも受けたりするのですが、壮大な野望やミッションはあるし、マネタイズについては話されるんだけど、肝心な目の前のサービスについてのポイントが抜けている人が意外と多いような気がしている。

・どんな理由でこのサービスを使ってみようと思うのか?
・どんな理由でこのサービスにのめり込むのか?
・どんな理由でサービスを離れてしまうのか?

こんな質問をすると途端にシドロモドロになったりする。ペルソナとかターゲットがーとか言うつもりは無いんだけど、特にC向けサービスの場合、規模感いかないと始まらない場合がほとんどだし、まずはそのサービスに熱狂してもらうための施策を考えるのが最初じゃないのかなぁと。

少し前の記事だけど、家入さんの「サービス作り」についての記事があったので紹介しようと思います。この家入さんの考え方にはすごく共感できるし、その通りだと思う。

家入一真が語る、新サービスを作るコツとは (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン

サービスやビジネスを作るとき、僕が大事にしているのは「身近な人の顔を思い浮かべて、手紙を書くように作る」ということです。
いわゆる「20代女性をターゲットにして」みたいなやり方では、僕には「このサービスを必要としている誰かの顔」がどうしても思い浮かびません。輪郭がぼやけたまま作ると、結局、誰にも刺さらないものができ上がってしまいます。

 
良いサービス作りを考えずに、そのずっと先の野望を実現できないと思うし、良いサービス作りを考えてないのにマネタイズを考えると、しょーもないサービスになるし、結果マネタイズなんて上手くいかない。1,000人のユーザーから一人1,000円を取ってもしょうがなくて、1,000,000人のユーザーから10円取って、さらにそのデータを解析して、新商品を作る。そういう考えの方が良いのではないかなと思うのです。


話は変わり、SEOの相談もたまにあるのだけど、「検索流入増やしたいんで、商品紹介ページの上部に4,000文字くらいのテキストを入れようと思うんですが、どう思いますか?」という類の質問が多いこと。「どう思う?」って良いわけないんですよ。

商品を購入しようと検索から流入して、いきなりファーストビューに4,000文字のテキストあったらどう思うか?「うわー」って離脱しちゃう割合が高まると思うんですよね。ちなみにこのエントリー、僕の中では長文なんですが、ここまでで約1,000文字です。


どちらの例にしても目の前のサービスやユーザーのことを考えてないんですよね。もっとサービスに向き合って、良いサービスを産み出していって欲しいなぁと思います。前回と同じような内容のエントリーになりましたが、先日某社新年の挨拶で言おうとしてまとまりきらず、結果よくわからないスピーチになったのが悔しかったので、ここでまとめてみました。スピーチが上手くなりたいです。

価値の対価

土曜日、Startup Weekend Tokyoの「コーチ」として参加してきました。4月に名古屋でやったのと同じですが、Tokyoはコーチの拘束時間が短いのが特徴(2時間ちょっとでした)。

さて、僕は5チームを各15分ずつ見て回ったのですが、総じてまとまってるプランが多かったという印象。比較対象が4月の名古屋だけなのでアレですが、どれも概ねまとまってて、一定規模のサービスにはなりそうだなぁというものが多かった。チーム内のギスギス、煮詰まりも名古屋ほど感じなかった。

コーチ陣の控え室で何人かのコーチが「○○チームはよくできてた」と言ってたチームがあった。僕個人的には「確かに机上の論理としてはよくできてたし、ビジネスモデルも理解できる。スケールも比較的大きいとは思うが、実現性がめっちゃ難しいし、どうかなぁ」と感じたチーム、プランだった。どうやら結局そのチームが優勝したそうなので、僕の目は節穴だったのかもしれない笑。

前回の名古屋の時も感じたんだけど、最初はある課題があって、それを解決するプランを考え始め、チームを作り、プランを成熟させていくのだろうが、コーチが介入するあたりの時間帯(全日程の中間くらい)になると「マネタイズ」への意識がいつの間にか必要以上に大きくなってしまうような気がした。

課題や解決策、顧客への価値などよりもマネタイズの比重が大きい。それは少し残念な気がするんですよね。もちろん事業としてやるからにはお金を稼ぐ必要はある。けどその前に「あなた達はどんな価値を提供するのか」というのを考え、軸に据えていかないと、なんだかスカスカのサービスになってしまいがち。

 あと、2方向からしかマネタイズできないと考えがちだけど、第3の方向から収益を得ることもできるので、最初から固定概念でマネタイズを考えないで、まずはサービスの価値を考えた方がおもしろい方向に進むんじゃないかなぁと思ったり。

とりあえず皆様お疲れさまでした。

魔法使いなんていない

以前とある人が某連続起業家氏のことを「新しいサービスを次々に考えて、まるで魔法のようだ。」と言った。これを聞いて「魔法なんて無いんだよ」と答えたことがあった。

自分の常識の範疇を超えたアウトプットを相手にされた時に「この人は天才か?」「この人は魔法使いか?」と思ってしまいがちだ。でもそんなものは無い、と僕は思っている。よくわからない事を「魔法」と思ってしまった瞬間に、その人は思考が停止しちゃってる。

とは言え、あたかも「魔法」のようなアウトプットをする人はいる。ざっくり言うと「魔法」には2つの要素が必要な気がしている。

1つ目は情報量。その人がどれだけたくさんの優良な情報をインプットしているか。それがポイント。インプットしたたくさんの情報量は一般的に「引き出し」とも言ったりする。「引き出し」の多さが「魔法」には必要。

ただ「引き出し」が多いだけでは「魔法」は使えない。もう一つの要素はアウトプットのスピード。瞬時に回答を出したり、迷いなくアウトプットしないと「魔法」には見えない。そのスピードを出すには「引き出しの整理」がまずは必要かも。あとは場数も重要かも。この処理速度は個人差が多少あるのかもしれない。ただ頑張れば速くなると思ってる…。


ところでYJに小澤さんという方がいる。界隈では誰もが知る「おざーん」さんである。おざーんさんの話を聴くとその話術の巧さはさることながら、「引き出し」の多さ、「処理速度の速さ」に驚く。

先日Hive Shibuyaで行われた #90会 というのを観覧してたのだが、そこにゲストでやってきたおざーんさんのお話を聴いて上記の考えがわりかし間違いじゃないんじゃないかと確信した。

 


これは #90会 に参加してた方のツイートだが、まぁそういうことだ。そしておざーんさんは電話帳を見ながら「自分ならこの事業をどうするか」を考える「練習」もしてたそうだ。いろんな事業のいろんなフェーズに自分を置いてみて、自分ならばどうするかを考える。言わば想定問答集を作っているようなもんだ。

圧倒的に情報をインプットし、アウトプットの想定問答集を作っておけば、誰でも「魔法」のようなものは使えるようになるのかもしれない。


それでも僕はいつかは「魔法」を使いたい。「魔法少女」になりたい。